一緒にちゃぷちゃぷたいむ
くるみ壱 青野運命
「お風呂は命の洗濯である。」どこの偉い人の言葉なのかよく知らない、何かで聞いた言葉だが、俺・“星野統治”(ほしの・とうじ)にはこれが至言だと言い切れる。人間、何があってもお風呂さえあれば、生きていける!そう、たとえ俺みたいな半端な男でもお風呂さえあれば……なんとかなるものだ。それが俺の人生哲学だった。そんなある日、出張から一時帰宅した父親から「花巻姉妹のどちらを嫁にするか決めろ、そのために二人と同居しろ」と言われてしまった。俺みたいなやつの許婚にされるなんて、いくらなんでもあり得ない。姉妹もこんな話は断るだろうと思っていたら、意外にも了承したらしい。花巻香住(姉)「とーくんと昔はお風呂に一緒に入っていたでしょ?」花巻鈴鹿(妹)「お姉と一緒に入ったんだから、あたしと一緒でも良いじゃないの!」憧れの先輩である姉と、なにかイヤな記憶を思い出させる優等生の妹との三角関係……。さらに、世話焼きの幼馴染やら妹分の後輩が来襲して……俺なんかの何が良いんだ?仕舞いには、俺の唯一の楽しみであるお風呂にまで一緒に入るなんて……俺の湯ったりお風呂ライフはどうなる?でも、もしかしてお風呂の中なら、文字通り「裸の付き合い」で、お互いのことが分かりあえることがある……かもしれない。 |
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