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主人公・樫尾光(名前変更可)は、二紺ヶ原学園写真部の副部長。カメラを好きになって5年目だけれど、いまだに「これだ」と思えるような方向性が定まらず、それが写真に出るのか、ここ半年ほどあまり良い写作品が撮れないでいた。そんなある日、写真部は学生会から廃部勧告を受けることになる。以前より、活動実績も乏しく人数も少ないのに、倉庫や暗室などスペースを多くとることを他部より批判されていた写真部のことが、学生会会議の場で議題にあげられたのだ。このまま学生としての活動にふさわしい実績を、来年1月までに出せない場合、写真部は廃部になってしまう。写真部部長のあずさは、全部員ひとりひとりに事態解決のための「目標」を決めていく。だが主人公にだけは、何故か自分で考え自分で決めるようにと言った。コンテストに出すなら、毎年年末頃に締めきりのある「星雲写真展」の大学生以下の部しかない。または、冬に行う桃園祭という学園祭で、≪来場者投票上位入賞≫狙うという手もある。これは、秋に行われた修宴祭という学内祭と違い、3年生や学外の人間も参加する学園祭で、投票上位ともなれば立派な活動実績と言えるし、狙う価値もある…かもしれない。ただし撮るなら人物写真、それも女の子の写真を撮るようにと、顧問の先生と部長にキツく釘を刺されてしまった。女の子を魅力的に撮ることが、あなたには出来るのだと言われたものの、大人しい性格の主人公にはなかなか言い出せず、また緊張してしまって上手く撮れずに失敗を重ねていた。猶予として使える期限は、およそ二ヶ月と少し。その途中で行われる合宿までに被写体を決め、緊張しない程度に仲良くならないといけないのだ。いや。それ以前に主人公は目標を定めて、魅力的に撮りたいと思える相手を見つけるところからスタートしなければいけなかった…。
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