さくらテイル
今年もまた、桜の季節。入学を機に親元を離れ、一人暮らしをすることになった主人公、新條正宗。だが新生活への期待に胸膨らませてやって来た彼は、学園の敷地に足を踏み入れるや否や、体育会系サークルの新入生勧誘を目的とした騒動に巻き込まれてしまう。窮地の正宗を救ってくれたのは、奇妙な出で立ちに身を包んだ上級生と思しき一人の女子学生。凛々しく精悍な彼女の姿に見惚れたその半日後、しかし正宗は今度はその対極に位置する少女と出会う。陰と陽。学園寮で数年ぶりに再会した幼馴染は、久しく見ないうちに、あまりよろしくない方向へと大きな変貌を遂げていた。かつては大好きな隣のお姉さんとして慕った筈の人が、伸ばし放題の髪と、色気の欠片も無いジャージを余所に顔を近づけてくる。年頃の異性に感じるものとは程遠い胸の高鳴りが物悲しく起こる。「マサムネ」三角パックの牛乳を大事そうに両手に抱えた彼女が、たどたどしく囁いた。「さっきは危なかったね。助けてあげられて良かったよ」新しい季節。新しい学園。そして個性的なヒロイン達との新しい出会い。桜の大樹に抱かれた『王立春宵学園』を舞台に、少女達との物語が紡がれてゆく。 |
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