海空のフラグメンツ
幼い頃に、約束を交わした少女がいる。夏の決まった時期にだけ島を訪れる彼女は、約束だけを残して消えてしまった。「ねぇ、いつか大きくなったらさ」「いっしょの学園かよおうよ」「そしたらいつでも2人……いっしょにいられるね」子ども同士のたあいない約束。それから年月も経ち、思い出も約束もゆっくりと風化していく。しかし、たった一枚の写真が状況を変えた。とある学園の入学案内、そのしおりに印刷された一ページ。生徒会の会長を務めるその人の姿は、過去に仕舞った思い出を現在の色へと塗り変える。かくして俺――≪中上神≫は約束の学園への転入を決意したのだった。新たな学園生活への期待を胸に、迎えた入学式の当日。そこで俺を待っていたのは何人かの個性的な美少女たちと、そしてあろうことか。突然の『閉校宣言』だった――。閉校までのタイムリミットはわずか数ヶ月。失意の底に沈み、折れそうになる心を奮い立たせて。しかし俺は不死鳥のごとく立ち上がる!すべてはそう、一度は夢見た≪バラ色の学園生活≫それを現実のものとせんがために!そのための第一歩として、選んだ舞台は≪生徒会≫。選りすぐりの美少女ばかりで構成されるそこへ入会することこそ、我が夢への最短経路とみつけたり!艱難辛苦に紆余曲折。振り返ればいろいろあったけれど。念願叶って晴れて生徒会の一員に……加わることができたと思ったら。そこで明らかになる真実。そして新たな騒動の火種に巻き込まれて――!?果たして俺は閉校までの短い期間、悔いのない学園生活を送ることがきるのだろうか。 |
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