侵蝕3〜淫魔の生贄〜
“水無月美沙緒”と“桐原夏姫”……二人の少女は元は仲の良い姉妹だった。だが、現在は両親の離婚で別々に暮らしている。父親の家系は「魔術師」を生業としている。父の下に残った“美沙?”は厳しい修行の毎日を過ごしていたが、才能は“夏姫”の方が遥かに優れていた。父親に認めてもらおうと、虐待じみた修行に精神をすり減らす“美沙緒”。それを見かねた“夏姫”は自分が重荷を背負おうと「水無月の家系を継ぐ」と宣言する。だがこの一言が、2人の関係をぎくしゃくする切っ掛けとなる。時を同じく、姉妹の学園に転校してきた、人ならざる存在の少女“高岡幻夢”。学園にやってきた目的は休息だったが、“美沙?”は彼女の存在に気が付く。「害為すまでは互いに不干渉」が魔の世界の不文律。相手を「見て見ぬふり」を決め込む二人だったが……。毎週行われる魔術儀式の試験で、夏姫と差が開く一方の美沙?。自分の才能の無さに苦悩する美沙緒に、不干渉の筈の幻夢が声をかけてきた――「私が魔女になる修行を『指導』して上げましょうか?」。 |
|
|