深淵のレコンキスタ
樹つくね
―――1000年前、この大陸に住まう全ての種族を支配し、彼らを絶望の淵へと追いやった魔王が居た。突如として魔界から降り立った魔王は、多くの軍勢を率いて、大陸の支配に乗り出した。人間達の築き上げた文明的な都市を、エルフ達が護り続けた深緑の森を、ドワーフ達が治める壮大な山脈をそれら全てを強大な力で焦土へと変え、深淵の闇の中に包み込んだ。しかし、その支配は長くは続かなかった。これまで互いにいがみ合ってきた人間・エルフ・ドワーフの三種族が手を取り合い、同盟軍を結成したのだ。更に、人間族のある英雄が伝説の種族「ドラゴン」と盟約を結ぶ事に成功し、三種族の結束力とドラゴンの持つ強大な知恵と力により魔王の支配を覆した。こうして三種族による同盟軍の前に敗北した魔王は大陸の中心部にある「ドゥーム」と呼ばれる古城に封印され、人間・エルフ・ドワーフの三種族は長きに渡る平和な時代を謳歌する。それから1000年の月日が流れた後「マリィ」と言う名の邪悪な心を持った魔術師が魔王の封印を解き放ち、長きに渡る平和により戦いを忘れていた三種族連合は、再び剣を手に取る事を強いられる事となる。―――こうして、魔王による領土再征服戦争<レコンキスタ>は幕を開けた。 |
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